排卵障害の原因・治療・症状
月経不順などが排卵障害の原因となります。排卵障害の症状は無排卵月経、無月経、稀発月経など。排卵障害の治療には排卵誘発剤を投与する方法によります。
排卵障害の原因
排卵障害は不妊の原因の一つです。妊娠するには、排卵がきちんとあることが前提となります。卵子が育たない、育っても排卵できない場合を排卵障害といいます。卵子や卵子をつくる卵巣にこうした排卵障害があると、不妊原因となります。実は不妊原因の多くはこの排卵障害によるものだとされています。
排卵障害の治療 排卵誘発注射
排卵障害の治療は、排卵誘発法になります。排卵誘発法の説明の前に、まず排卵がどのようにして起こるのかをわかりやすく説明しましょう。
まず、脳の中にある視床下部という場所からGnRHホルモンが分泌され、その下にある脳下垂体を刺激、その脳下垂体からFSF(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)の2種類の卵巣刺激ホルモンが分泌されます。このFSFとLHの2種類のホルモン刺激を受けて卵巣から卵が排出されます。そして、これを排卵と呼んでいます。
排卵が起こらないと当然妊娠は成立しませんので、排卵障害の場合はなんとか排卵を起こさせるようにしないといけないのです。そのために、薬や注射で排卵を誘発する方法として排卵誘発法という治療を行うのです。
具体的には、視床下部からのGnRHホルモン分泌を促すために、クロミッド、フェミロン、セクソビットなどを使用します。これらの薬は比較的副作用が少ないといえます。その他、直接卵巣を刺激して排卵を誘発させるためのhMG製剤を使用することもあります。このhMG製剤は体外受精(卵巣刺激周期法)にも用いられます。
排卵障害の症状
排卵障害の症状は、以下の通りです。
- 排卵が全く起こらないため月経が3か月以上止まっている(無月経)
- 月経が始ってから排卵するまでに20日以上かかり月経が遅れがちな場合(稀発月経)
- 月経と月経の間(周期)が38日以上かかる場合
- 月経出血は起こるが排卵されていない場合(無排卵出血)
などが典型的な排卵障害です。
排卵障害は基礎体温でわかる
排卵障害があるかないかは基礎体温から分かります。基礎体温は通常高温相と低温相にわかれていれば問題ないのですが、きれいな二相に分かれていない場合は、ホルモン分泌の異常などによって排卵のメカニズムが崩れてしまっている可能性があります。ただし、基礎体温が二相になっていても実際には排卵していなかったり、卵子が十分育なかったりして不妊原因になることも稀にあります。一度病院で検査してもらうとよいでしょう。
|お問合せ・相互リンク|運営者情報|HOME|
c2008 Copyright 不妊症・不妊治療ナビ all rights reserved.